Books – ページ 2 – JUiCANDSEA

人間を幸せにする猫の童話集

ジョン・リチャード・スティーブンス 著

世界中から集めた、猫にまつわる童話が味わえる。
中国では猫は夜な夜な集まる邪悪な鬼たちを払ってくれているという。
ヨーロッパでは悪霊の手先とされている。

おとぎ話に頻繁に登場するのはどうも犬よりは猫の方が圧倒的に多い。
日本の猫童話はこの童話集を読むまで知らなかった。

どの話も面白いが「長靴をはいた猫」のいくつかのバージョンがあるので比較してみるとより味わい深い。

地獄の思想

梅原猛著
中公文庫 360円

梅原猛氏の最初の書き下ろしである。
梅原猛ファンとしては必読の入門書ではないないだろうか。

最初に読んだのが1987年で、大学生の頃だから
30年ぶりの再読になる。
内容をほとんど覚えていないので再度発見というか、
30年前に一体何を読んだのかとおもう。
地獄が極楽より広いのは再読して初めて知った気がする。

源信が極楽と地獄を結びつけたのも記憶に残っていない。
それをしったからといってなにがどうなるということはないけれど。

はかりきれない世界の単位

米澤 敬 著 1600円+税
日下 明 イラスト 
創元社

興味深い本。

ファンタジーあふれる単位の事例集である。

いくつかご紹介しよう。

たとえばオルファクティー。
オランダの生理学者ツワーデマーカー考案の臭覚計で計測した常人の臭覚度をさす。

いまはその臭覚計はないので幻の単位に。

仏教の経典からは盲亀浮木を取り上げている。
盲亀浮木(もうき-ふぼく)の意味は目の見えない老海亀が100年に1度、海上に浮き上がった時、
偶然穴のあいた浮き木に首をつっこむ確率という意味。 
盲亀浮木は確率の単位で約115京分の1。

牛の声の聞こえる距離をクローシャといったり、猫がひとっ飛びする距離をカッツェンシュプルングといったり。

ここで紹介されているメトン周期とは太陽暦と太陰暦が一致する周期のことで、
太陽暦の19年に相当するなど、どういう認識で世界を切り取っているかを感じられるエピソードが満載されている。

いずれも地域の文化を感じる、ナラティブにあふれた逸話が収められている。

クリエイター必読の絵本。

ゼロからわかる経済の基本

講談社現代新書
野口 旭 著
2002年出版。

あくまで経済の基本を学び、しくみを理解するためのポイントを紹介している本。
たとえば銀行の情報生産機能、つまり融資審査をちゃんとおこなって適切な融資をするという機能が、
銀行からの融資で成り立っている企業が圧倒的に多い日本では極めて大事であるということ、
その融資判断のもととなる企業の健康状態をしることができないという、情報の非対称性について、そのしくみ、基本を解説している。

どうしたら正確な情報が得られ、かつ、適切に融資できるかについては本書では言及していない。
今後、金融の流れは確実に大きくかわるだろう。
伴って担保のあり方もかわってくる。

新型コロナを契機にして2020年以降は特にビッグデータ解析でいろんなことがかわってくるのではとないか。

経済の基本的なしくみを理解しておくことはなにかあっだときにあたふたしない心の準備になる。
自分でいろんなことが判断できるようにしておくことは大事で、そのための学習用教材なのではないか。

本書の要点は以下の通り。

  • 銀行の情報生産機能(=融資審査をちゃんとおこなって適切な融資をするという機能)が要である
  • 情報の非対称性(=企業の内情が銀行にはわからない)はネックになっている
前提となるデータ
  • 中小企業・小規模事業者 336万者(99.7%) うち小規模事業者は285.3万者
  • 大企業 1.2万者(0.3%)
  • 合計 337.2万者(100%)
  • 中小企業・小規模事業者の数は2014年、381万者。45万者減。

日本語の作文技術

朝日文庫
本多勝一著

ジャーナリスト、本多勝一氏の名著。
学生時代、大学新聞で記事を書いていたときに非常に役にたった実践の書。
いま再読しておもうのは文章表現が時代を経たためか、
いささか古いように感じること。
当時の左翼全盛期の青臭い匂いは多少するが
それはそれとして。味わいというもの。
この本はジャーナリストらしい、わかりやすい、伝わりやすい文章とは
どうすればかけるのかを、順をおって説明している。
構成の立て方、たとえば修飾の順番、助詞の使い方など、
著者が理系出身なだけあって
文章を分解して理解しやすいようにしている。
漢字と仮名のバランス、リズムなどはこの著書で知って
それ以来気にしている。
デザイン的にもここは漢字にした方がビジュアル的に
きれいだとか、リズムがいいとか、
文末には漢字をつかわないとか(して下さい → してください)。
レビューをみると自己主張しすぎなどの批判はあるものの
そこは割愛して読み飛ばせばいいので
活用できるところは活用したほうがいいのではとおもう。

ぼくは散歩と雑学が好きだった

ぼくは散歩と雑学が好きだった 小西康陽のコラム1993-2008  朝日新聞出版
小西 康陽 著
音楽や映画、ポップカルチャーのエッセイ集。

現代の植草甚一。
装丁なども植草甚一を意識したらしいです。
ここで取り上げられているポップな音楽や映画を片っ端からチェックするという道楽をしています。
小西さんが東京の人なので取り上げれている地場のカルチャーモノは
どうしても大阪人の私にはピンと来ないのですが、それはそれとして勉強になります。
その点、音楽や映画は地域性とは関係しないので純粋に楽しんでいます。
収集している灰皿の写真とコメントがまたいい味だしています。
ちなみに小西康陽氏が無人島にもっていくなら「Miles Davis & Gil Evans- Miles Ahead」とのこと。

最近のエッセイはここでも読めます。

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