book review – JUiCANDSEA

ハイパワー・マーケティング考

「ハイパワー・マーケティング」の訳がかわって、かつ章が増えている。
金森重樹版には現在のインターネット活用法の項目はない。

プレビューを読んでいると7割は冗長と書かれているので、最新版を手に入れるべきかどうか躊躇してしまう。
ダイレクト出版は煽るのが上手いのでこれをそのまま額面どおりうけとるべきなのか。

夕暮れの給食室と雨のプール

『夕暮れの給食室と雨のプール』は小川洋子氏の作品。『妊娠カレンダー』に収録されている。

40ページの短編で、2004年9月6日号『ザ・ニューヨーカー』に英訳版が掲載された。
英題は「The Cafeteria in the Evening and a Pool in the Rain」。

エッセイのような作品で、特にオチがある訳でもないがエドワード・ホッパーが描きそうな映像的な小説である。

小説中にでてくる電報の扱い方は若い世代には伝わらないかもしれない。
雨のプールのシーンは個人的にプールの授業で途中、雨が降ってきた時の思い出とつながってその時の匂いとつながって、いろんなことが連想されてくる。
私の場合は、EPレコード、アリス、涙の誓い、プールに入る前の消毒、目の洗浄、Nゲージ。
多分その時の記憶が勝手につながっているのだろう。

たしかに『ザ・ニューヨーカー』には相応しいしゃれた小説だ。

オープンダイアログ

オープンダイアログは従来のアメリカ文化的論理性、つまり結論重視型の合理性とはまったくちがう。
対話は手段ではなく、これ自体が目的であるということと対話の目的は単純な合意や結論ではなく、参加者全員から多様な表現が生まれること、これがオープンダイアログである。

ナラティブセラピーにとても親和性が強そうで、いわゆる気持ちに寄り添うということことなのかもしれない。
アメリカ型論理的思考に侵された現代日本人、特にビジネスマンはそうかもしれないが、合理的を意味する筋論は実は結論から始めるアメリカ型だけではないということを理解しておかなければ今後多様性文化など理解できない。

帚木蓬生 著「ほんとうの会議 ネガティブ・ケイパビリティ実践法 」(講談社現代新書)がこれに詳しい。

金閣寺

大学生時代に住んでいた裏に金閣寺があった。
近くに金閣寺湯という銭湯があってよく通っていた。
身近にあった金閣寺ではあったが、金閣寺は美しいがゆえに物語がたくさんあるのだろうと当時感心した覚えがある。

「金閣寺」は三島由紀夫の最高傑作。
再読して、あらためて美しい日本語とはなにかを考える。
それにしても「私」が多い。

エーゲ

立花隆の最高傑作といわれる著書。
いわゆるジャーナリスト、という枠にはおさまらない人の思惟が立花隆に見てとれる。
20年以上前、作中のアポロン神殿に訪れたが、立花隆がいうように
なにも考えずにただ2時間、そこにいることが大事だというのはわかるような気がする。
彼の考えていたこと、彼にみえていたことを生前もっとアーカイブにしていたらよいのにと
いつもおもっていたが、とうとう亡き人になってしまった。
ジャンルが違えど、同時代をいきた本多勝一氏も最後に総括をしてほしい人の一人である。

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