「風」という漢字の成り立ちが興味深い。
風がどこから吹いているのかという疑念から始まって、もともとは神が起こしているという話からできた字が変形を繰り返して「鳳」になり、「鳳」から「風」が分離して、独立したのが「風」だそうだ。
ではなぜ、鳥が虫になったのかという疑問がまたでてくるが、「虫」は竜のことを表している、という説があり、竜は大きな蛇の一種なので、「蛇」が「虫へん」で考えると、「風」の中の「虫」が竜であっても、違和感はないということになる。
伝承なのでどこかでこんがらがったり、伝えミスがおこったりして辻褄が合わなくなっているのかもしれないが、風という字のなかにもこれだけの物語があるので、漢字はコンテンツの宝庫なのだと改めておもう。
ところで虫の上にある前髪のような ノ はなんなんだろうか。
鳳の ノ だけがいきのこった、ということか。