講談社現代新書
野口 旭 著
2002年出版。
あくまで経済の基本を学び、しくみを理解するためのポイントを紹介している本。
たとえば銀行の情報生産機能、つまり融資審査をちゃんとおこなって適切な融資をするという機能が、
銀行からの融資で成り立っている企業が圧倒的に多い日本では極めて大事であるということ、
その融資判断のもととなる企業の健康状態をしることができないという、情報の非対称性について、そのしくみ、基本を解説している。
どうしたら正確な情報が得られ、かつ、適切に融資できるかについては本書では言及していない。
今後、金融の流れは確実に大きくかわるだろう。
伴って担保のあり方もかわってくる。
新型コロナを契機にして2020年以降は特にビッグデータ解析でいろんなことがかわってくるのではとないか。
経済の基本的なしくみを理解しておくことはなにかあっだときにあたふたしない心の準備になる。
自分でいろんなことが判断できるようにしておくことは大事で、そのための学習用教材なのではないか。
本書の要点は以下の通り。
- 銀行の情報生産機能(=融資審査をちゃんとおこなって適切な融資をするという機能)が要である
- 情報の非対称性(=企業の内情が銀行にはわからない)はネックになっている
前提となるデータ
- 中小企業・小規模事業者 336万者(99.7%) うち小規模事業者は285.3万者
- 大企業 1.2万者(0.3%)
- 合計 337.2万者(100%)
- 中小企業・小規模事業者の数は2014年、381万者。45万者減。